1. はじめに
市場が急落したとき、投資家は「いつエントリーすべきか?」という大きな課題に直面します。
特に、リーマンショック(2008-2009) と コロナショック(2020) は、VIX(恐怖指数)・金利・株価の動きが大きく異なっていました。
本記事では、リーマンショックとコロナショックを比較し、投資タイミングの判断がどれほど難しかったのか をデータをもとに分析します。
📌 前回の記事はこちら → VIX・金利から見る市場急落時の投資戦略
2. リーマンショックとコロナショックの比較
リーマンショック(2008-2009) | コロナショック(2020) | |
---|---|---|
急落開始 | 2008年9月(リーマン破綻) | 2020年2月(パンデミック拡大) |
市場の底 | 2009年3月 | 2020年3月 |
VIXのピーク | 85(2008年10月) | 85(2020年3月) |
金利の動き(10年債利回り) | 2009年初頭に底打ちし、その後回復 | 2020年3月に急落後、長期間低迷 |
市場回復のスピード | 緩やかな回復(1年以上かかった) | 速い回復(数ヶ月で回復) |
🔍 ポイント:コロナショックの方が短期間で回復し、投資タイミングを見極めやすかった。
リーマン時はVIXが長期間高止まりし、エントリーが難しかった。
3. VIX・金利・株価の動きから見る投資タイミングの違い
📊 株価推移(リーマンショック vs コロナショック)


🔍 リーマンショック時は回復が遅く、エントリーが難しかったのに対し、コロナショックは急落後すぐに回復した。
📉 10年債利回りの動き(^TNX)


💡 リーマン時は金利の底打ちが投資のサインになった可能性があるが、コロナ時は金利が長期間低迷したため、使えなかった。
📈 VIX(恐怖指数)の推移(^VIX)


💡 VIXの動きを見ると、リーマン時は長期間高止まりしていたため、底値を見極めるのが難しかった。
コロナ時は短期間でピークをつけ、その後下落したため、投資判断がしやすかった。
4. リーマンショック時のエントリーはどこが良かったのか?
結論:エントリーの判断は非常に難しかった。市場の底(2009年3月)を正確に予測するのは困難だった。
🔍 投資戦略の選択肢
✅ VIXが高すぎるとき(50以上)は様子見 → 20~30に落ち着いたらエントリー
✅ 一括投資ではなく、積み立て投資をすることでリスクを分散
✅ 金利(^TNX)が底打ちし、上昇傾向に入ったことを確認してからエントリー
👉 もし 「市場の底を正確に狙う」ことができないなら、長期的なインデックス投資が有効 だった可能性が高い。
5. まとめ:リーマン vs コロナ、どちらの投資判断が難しかったか?
📌 投資判断の難易度
✅ コロナショック → VIXが急落し、市場が短期間で回復したため、投資判断がしやすかった。
✅ リーマンショック → VIXが長期間高止まりし、回復が遅かったため、投資判断が難しかった。
📌 最適な投資戦略
👉 リーマンショック時:「市場の底を狙う」のではなく、「段階的なインデックス投資」でリスク分散するべきだった。
👉 コロナショック時:VIXの急落を確認し、早めにエントリーするのが有効だった。
6. 次回の記事予告
次回は、リーマンショック・コロナショックのデータを統計的に分析し、最適なエントリータイミングを数値で検証 します!📊✨
👉 続編をお楽しみに!
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